これは白昼夢のジャヴァン?それとも熱帯のニック・ドレイク?ブルーノ・ベルリがプロデュースする究極のローファイ・サイケフォーク!
これは白昼夢のジャヴァン?それとも熱帯のニック・ドレイク?ローファイMPBの旗手として一躍人気アーティストにのぼりつめたブルーノ・ベルリがプロデュースするノルデスチ出身ミュージシャン第2弾は、フェリッピ・ヌネス・アラウージョ!
夜想曲や子守歌を思わせる素朴で普遍的なメロディーと、アフリカ色の強い多彩なブラジル北東部のリズムが、ドリーミーでインティメイトな桃源郷サウンドと融合。宝物のような究極のローファイ・サイケフォークの名盤誕生です!
フェリッピ・ヌネス・アラウージョの楽曲は、その舞台となった多様な風景と同じくらい豊かで多彩です。ペルナンブーコの丘陵地帯、アラゴアスの潟湖、バイーアの海岸線といった風景が、彼の飾り気のない、民俗的なブラジルのソングライティングに織り込まれています。ブラジル北東部出身のミュージシャンたちの幅広いムーブメントの一員として、フェリッピは音楽制作のプロセスを美の探求そのものと捉えています。
北東部出身のアーティスト、ブルーノ・ベルリ、バタータ・ボーイ、ナイロン・イーゴルらとのコラボレーションで制作されたフェリッピのデビューアルバムは、この類まれな才能を持つコミュニティの創造的探求が新たに開花した作品です。
北東部はブラジルの集合的な文化的想像力において、ほとんど神聖なほどの重要性を持っています。この地域は、ポルトガルの植民地支配とアフリカ人奴隷貿易という残酷な歴史を目の当たりにすると同時に、この地を故郷と呼んだ人々の多様な文化、宗教、伝統が融合してきました。ジルベルト・ジル、カエターノ・ヴェローゾ、エルメート・パスコアル、ジャヴァン、ルイス・ゴンザーガなど、数え切れないほどのブラジル音楽界の巨匠たちが、この広大な文化のるつぼから生まれてきました。
ペルナンブーコ州カルアルーに生まれ、繊維産業で有名なサンタ・クルス・ド・カピバリベ市で育ったフェリッピは、自らの音楽を「ペルナンブーコのアグレスチ*から生まれたブラジル音楽」と簡潔に表現しています。彼の卓越した作品は、その地域のリズム、民謡、そして洗練されたハーモニーを織り交ぜています。
*アグレスチ=ブラジル北東部の沿岸部熱帯季節林地帯「ゾナ・ダ・マタ」と、ときに大規模な干ばつに襲われる内陸部乾燥地帯「セルタォン」の間に位置する半乾燥地帯のこと。
フェリッピの音楽的基礎は、地元の年長者たちがフォホーのリハーサルをするのを聴き、自宅前で開かれるサン・ジョアンのストリートパーティーに参加し、近所をフェスタ・ジュニーナの踊りを見守る中で築かれました。露天市場ではブラジルの民俗文学を綴った手作りの自費出版冊子「リテラトゥーラ・ヂ・コルデル」を読み、カンタドール、ヴィオレイロ、そしてへペンチスタたちが、日常生活、社会評論、哲学をテーマに詩を即興で詠む韻文の戦いを観賞していました。北東部の民俗詩の伝統は、作詞家としてのフェリッピにとって特に大きな影響を与えました。「私は常に、できるだけシンプルに書くように心がけています。美しさは簡単に理解できるものでなければならないと信じています。メッセージへの道筋を促進できるなら、そうしない理由はありません。これは、この地の伝統詩から学んだことです。誰もが理解できれば、より美しいのです」
フェリッピが初めてインターネットに触れたのは11歳の時でした。彼はこう説明します。「まだ思春期だった頃に、ビートルズやニック・ドレイクといった音楽にも出会うことができました。世界の音楽に触れ始め、後にそれを地元の音楽体験と関連付けるようになったのです」 豊かなコード進行と巧みな不協和音を特徴とする彼の作品からは、ジャズやボサノヴァの影響も受けていることがはっきりと見て取れます。その一方で彼はステレオタイプを軽々と避けています。「ブラジルのミュージシャンがナイロン弦ギターを弾くと、どうしてもボサノヴァを連想してしまいます…。しかし、わたしの基礎は別にあります」と彼は断言する。「これは北東部の音楽なんです」
フェリッピは北東部の伝統音楽に内在する二元リズムをギターで実験的に表現する。ココ、フレーヴォ、マラカトゥ、バイアンといったリズムを新たな文脈へと昇華させ、ブラジルのポピュラー音楽(MPB)、優しい子守唄、そして息を呑むようなバラードと並べてみせる。「この10曲では、北東部の歌集を基盤に、ナイロン弦ギターでポップミュージックを作る実験をしているんです」
そんなフェリッピが現在活動をともにする音楽コミュニティは、ペルナンブーコ州の隣にあるアラゴアス州で生まれた。フェリッピはアラゴアスの州都マセイオに3年間住み、そこでブルーノ・ベルリやバタータ・ボーイと友情を育み、アルバムを共同でプロデュースした。ブルーノはフェリッピがわずか15歳で書いたデュエット曲「Valise」で、フェリッピとユニゾンで歌っている。
近年、フェリッピ、ブルーノ、バタータは南部の大都市サンパウロ州に移住し、アルバムの大部分はそこでレコーディングされた。アルバムには他にも、「Temperim」の起伏のあるヴォーカルを担当したアリーシ、リードシングル「Asa」と甘美なインディー調の「Ziz」でドラムを担当したナイロン・イーゴル、神秘的なバイオン「Bixin」と推進力のある「Subindo a Ladeira」で演奏するベーシストのメノ・デル・ピッキア、そしてフェリッピが故郷をヒプノティックかつ力強く描いた「Santa Cruz」でブルーノ&バタータと共にハファエル・コエーリョがパーカッションで参加しています。
※帯付仕様(巻き帯ではなく、横からの被せ帯です。)
TRACKLIST
A1. Muito Dengo
A2. Bixin
A3. Ziz
A4. Temperim
A5. Ainda E Verao
B1. Santa Cruz
B2. Asa
B3. Vim Do Norte
B4. Valise
B5. Subindo A Ladeira
| 品番 |
UNLP108 |
| 製造国 / 年 |
JPN / 2025 |
| LABEL |
Unimusic
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| コンディション |
新品
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| 配送方法 |
宅配便
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| 備考 |
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